のんびり歩き隊

                                                               2024.8.8~9       晴れ


          美ヶ原

           長野県 長和町                                                       ML会+のんびり歩き隊


   

郡山駅~東北新幹線~大宮駅まで来ました。ここで「かがやき503号」に乗り換え、長野駅に向かいます。

北陸新幹線を利用して長野駅に来たのは初めてです。

1997年、東京駅~長野駅間が「長野新幹線」として部分開業しました。

翌年、長野新幹線を利用して20世紀最後の冬季オリンピック「長野オリンピック」を観戦に来ました。

2015年に金沢駅~長野駅間が開業。

2024年には金沢駅~敦賀駅間が開業し、E7系が東京駅~敦賀駅間を結びました。

長野駅に停車中の「特急しなの」です。(JR東海所有の383系特急電車)

この車両は長野駅~信越本線~松本駅~塩尻駅~中央本線(JR東海)~名古屋駅に向かいます。

山爺は長野駅~篠ノ井線~松本駅までローカル線でのんびりと向かいました。(E127系電車)

川中島駅を過ぎると果樹畑を見ながら、、、電車は山間を走ります。

稲荷山駅~姨捨駅間です。ここで電車は推進運転でバックします。(進行方向とは逆に進む。)

右の建物(桑ノ原信号場)に銀河鉄道桑ノ原駅の看板がありました。新駅誘致推進委員会があるようです。

スイッチバックの「姨捨駅」です。25‰の急勾配を上って来ました。

日本三大車窓に数えられている駅です。眼下に善光寺平が見えています。(写真中央)

千曲川と犀川の合流する川中島が武田信玄と上杉謙信が戦った主戦場とされています。(写真右端は妻女山)

写真手前には「姥捨の棚田」が広がり、美しさは絶品の極みで重要文化的景観(田毎の月)に指定されています。

初めて降り立つ松本駅です。ML会のみなさんとは11時30分の待ち合わせです。

待ち合わせ時間の間、松本駅付近を散策しました。

   

窓ガラス越しに北アルプスの山々を見ましたが、、、雲に隠れていました。

アルピコ交通(上高地線+バス)を利用して「上高地」に行ってみたいなあ~

郡山から遠いと思っていましたが、、、松本駅までそんなに遠くない移動時間でした。

知らなかったこと、、、松本はギター生産日本一です。日本一になったこともある「松本山雅FC」の本拠地です。

松本市は長野県の中信地方に位置する人口約24万人が暮らす、国際会議観光都市です。

   

昼食は二手に分かれて、信州そばを食しました。山爺たちは駅前の蕎麦酒房「〆の」で、、、

気温は真夏日、少し風が吹いて気持ち良い~、歩いて松本市街を散策することにしました。

国宝「松本城」です。

現在、天守を残す城は12城あります。そのうち、五重の天守は松本城と姫路城の2城だけです。

白の漆喰と黒の漆塗りの対比が絶妙な美しさを醸し出しています。

松本城の主な城主は16名います。(室町時代~明治時代初期)

その中で知られているのが石川数正です。徳川家康の側近でしたが、、、豊臣秀吉に寝返りました。

小田原征伐の後、松本城10万石を拝領しました。

石川数正の嫡男 康長が本格的に松本城を整備したと言われています。

気温上昇中、木陰で一休み。

1868年(慶応4年)戊辰戦争が起こると、松本藩は藩論(勤王か、佐幕か)がまとまりませんでした。

東征軍が松本に到着する直前に勤王を決し、3万両を献上して帰順しました。

その後は新政府軍に藩兵を送り、北越戦争・会津戦争に参戦しました。

若松城が戊辰戦争で落城しなければ「国宝」になったかも、、、写真右手に戊辰戦争出兵記念碑があります。

黒門で観覧料¥700円を支払い、入城しました。折角、来たのだから国宝の「大天守」に上りましょう。

天守入口までの待ち時間は約30分です。

「駒つなぎの桜」は加藤清正が馬をつないだとされる桜です。

城主 石川康長が清正をもてなし、土産に選りすぐりの名馬を2頭を連れて来て、1頭を差し上げますと、、、

清正は「あなたほどの目利きが選んだ馬をどうして私が選べましょうや。」 2頭とも連れて帰ったとさ。

(江戸時代に書かれた「続撰清正記」に掲載。)

花頭窓から埋橋(うずみはし)を望む。

花頭窓は通常、「火灯窓」と書きます。火を嫌うため、このようになりました。

鎌倉時代に中国から伝えられた仏教建築様式です。格式の高い窓とされています。

天守6階です。外国からの観光客もたくさんいました。

若松城の天守にある高欄・廻縁がないので外で出て景観を楽しむことが出来ません。

辰巳附櫓から美ヶ原高原方面(東側)を望む。

天守台の石垣は約400年以前に積まれたままの野面(乱積)積み・算木積みです。

ここでくノ一さんに記念写真を撮っていただきました。

天守3階~6階への階段は最大勾配が61°のため、、、渋滞になり、予定観覧時間をオーバーしました。

美ヶ原に行く前に疲れてしまったあ~

松本城の総堀の外を流れる女鳥羽川です。当時、この川も自然の防御線になりました。

明日は上流の河原で夏祭りが開催されます。

   

松本市時計博物館です。

本田親蔵氏は生涯をかけて蒐集した貴重な和洋の古時計コレクションを松本市に寄贈しました。

常設展示は約110点、関連テーマに沿って300点余りを随時展示替えを行っています。

山爺のお気に入りは19世紀の中国の「線香時計」です。(写真右)

火の付いた線香を糸の上に置きます。線香が燃えて行くと糸が焼き切れ、錘が落ちる仕組みです。

タイマーとして使用されたようです。

   

16時30分、松本駅前のアルピコホテル正面で「美ヶ原高原ホテル山本小屋」さんと待ち合わせ。

松本駅~アザレアライン~ビーナスライン~山本小屋まで約1時間乗車し、標高約2000mまで上りました。

松本駅からの標高差は約1400mあります。

   

ひとっ風呂浴びて、お楽しみの夕食です。メニューはすき焼きと信州の食材を使用した品々になっています。

大鼾をかかないように「大人の義務教育633」を1本だけにしました。

美ヶ原から星景写真を撮ろうと準備して来ましたが、生憎の曇り空、満天の星空を見ることが出来ませんでした。



翌日、、、

5時起床、山本小屋は5時から温泉(展望風呂)に入ることが出来ますが、、、外に出てみました。

霧が立ち込め、幻想的なのでパチリ。

富士山が見えました。槍ヶ岳も見えたそうです。

陽が上り始めました。御来光です。

王ヶ頭ホテルが島のように浮かんで見えます。

キャンピングカーのオーナーはキャンピング歴、約20年のベテランです。

これまでに撮影した富士山の写真を見せていただきました。

ロッキー田中さんの「ときめきの富士」に一歩も引けを取らない作品です。

朝食のメニューです。

本日の山行は山本小屋~王ヶ頭~王ヶ鼻までのピストンです。昼食に「弁当+お茶」を準備していただきました。

   

本日も暑くなりそうです。8時30分、山本小屋をスタートしました。(18名参加)

ポニーがエサ(人参)をおねだりしています。エサ代1Cup¥100円です。帰りには完売していました。

美しの塔をめざしてのんびりと歩く。

美ヶ原の気温は20℃です。本日の松本市の気温は35℃の予報です。(気温差15℃)

モーくんも過ごしやすそうです。

美しの塔です。

美ヶ原は濃霧になることが多く、遭難が多発しました。対策のひとつとして霧鐘を備えた塔が建てられました。

塔の北側には山本俊一翁の顔のレリーフが埋め込まれています。

俊一翁は山本小屋を開き、美ヶ原の登山道を整備した功労者です。

王ヶ頭をめざしてのんびりと歩く。

塩くれ場付近から美しの塔を振り返ります。

中央分水嶺トレイルは酪農長門牧場~霧ヶ峰高原~美ヶ原高原まで歩くコースです。

信州の山々を一望出来る高原、草原と湿原、雄大な森林を歩くコースで総延長は約38kmあります。

クジャクチョウのオスです。

アザミではありません。タムラソウです。ヒョウモンチョウのカップルが舞っています。

山本小屋方面を振り返ります。

美ヶ原高原は八ヶ岳中信高原国定公園の北端に位置する高原台地で平均標高は2000mあります。

この台地は今から約100万年前の火山の噴出によって出来たものです。

日本百名山の一座「美ヶ原」に建つ、王ヶ頭ホテルです。

松本の市街地と北アルプスの山々が見えました。

王ヶ頭ホテルの周辺を埋め尽くすTV局・FM局の電波塔(送信アンテナ)の数々です。

山々に囲まれた地域では電波を使った長距離通信を行う場合、広域に電波を伝えるマウンテントップ方式を採用しています。

景観を損ないますが、私たちの生活に密着しているものですから、、、

岩に塩が撒かれています。なめなめするモーくんたちです。

コースの中で一番の急勾配を登ります。空と繋がっているようですねぇ~

一部、舗装道もありました。

切れ落ちた断崖は約100万年前の火山活動で形成されたものでしょうか。

百名山ハンターではありませんが、漸く、美ヶ原に来ることが出来ました。

泊してみたかった、お高めの王ヶ頭ホテル

電波塔の周りは柵で覆われているため、、、ハクサンフウロ、マツムシソウなどでいっぱい!

気温は20℃ですが、陽射しが強いので暑く感じます。

御嶽神社です。

御嶽神社に鎮座する石仏群は木曽御嶽神社から勧請した神々と言われています。

石祠の扉の上に「神紋」がありました。調べてみると、、、神紋は「山に丸三」でした。

長野県の「神社」を検索すると、、、

木曽町・王滝村にある御嶽神社の里社本社、若宮、里宮の神紋であることが判りました。

美ヶ原の最高峰 王ヶ頭です。三等三角点の山です。

写真右に電波塔が建つ「王ヶ鼻」が見えています。王ヶ鼻までの距離は約0.9kmですが、、、

予定を変更して王ヶ頭までとしました。

ヤナギランです。

コバギボウシです。

トラノオです。美ヶ原の固有種でしょうか。

王ヶ頭ホテルのデッキでビールを飲みながら美ヶ原の景観や高山植物を楽しみました。

山本小屋ふる里館の駐車場と王ヶ頭ホテルを結ぶ送迎バスが来ました。

ゲートがあるので一般車両は通行出来ません。

心配な雲行きになって来ました。急ぎましょう。

   

塩くれ場近くのベンチまで戻って来ました。ここで昼食かと思いましたが、まだ11時20分です。

昼食は山本小屋で摂ることにしました。エビフライ・シャケ・鳥から揚げ付きのおにぎり弁当です。

山本小屋の宿泊費は王ヶ頭ホテルの半分、、、しかも、松本駅からの送迎バス付きですから、社長~安い!(1泊3食付き)

美ヶ原牧場は畜産農家さんからモーくんたちを預かって飼育しています。

ML会のみなさんとの記念撮影



ML会のみなさんとの山行は2009年(平成21年)10月24日の安達太良山が始まりでした。

あれから、15年が経つんですね!富士山の見える山にはたくさん連れて行って貰いました。

悪天候で登れなかった月山、栗駒山、、、たくさんの思い出をありがとうございました。