2021.10.31 曇り
鎌倉岳
福島県 古殿町 薫SS隊
流鏑馬で有名な古殿八幡神社です。古殿町役場の北東約1km、国道349号線沿いに鎮座しています。
一対の飛翔狛犬は石川町出身の石工小林和平氏によって昭和7年10月15日に製作されました。
右の狛犬は「雄」で牡丹の花が彫られています。左の狛犬(写真右)は「雌」で子犬も一緒に彫られています。
全国各地にある狛犬の中で大きさ・製作技術に特徴があり、高く評価されています。
古殿八幡神社の創建は1064年(康平7年)と言われています。
源頼義・義家父子が奥州の地に勢力を誇っていた安倍貞任、宗任との戦いに勝利したことで建てられました。
額堂内の掲額(写真左)は明治24年2月に奉納されたものです。
描かれているのは「源頼義」と「安倍貞任」でしょうか。互いに「一所懸命」、戦っています。
随神門の左には吽形の武人像が座しています。
参道の右手に馬場があります。流鏑馬の際はここを馬が駆け抜けます。
1194年(建久5年)、将軍源頼朝から車両を下賜された領主はこれを記念し、神事を執り行いました。
神事は鎌倉鶴岡八幡宮で奉納されている流鏑馬・傘懸です。現代まで約800年、受け継がれています。
正面の山がこれから登る「鎌倉岳」です。鎌倉岳の山名の由来もここから来てるかも、、、
大作登山口駐車場はほぼ満車状態、登山者のクルマと思いきや、、、刈り払い機を持ったオジさん達でいっぱい。
2008年(平成20年)11月10日、鎌倉岳の紅葉が紹介され、初めて荷市場登山口から登りました。
昨年4月12日、イワウチワを観に婆ぁばと鎌倉岳の遊歩道を歩きました。今回が3回目の山行になります。
本日はOさんとSさんの3人で登ります。
遊歩道脇に2体の石仏が並んで立っていました。左が明治21年なのか、、、苔むして読めません。
右が1802年(亨和2年)8月、この年は十干十二支で言うと「戌 いぬ」、「壬 みずのえ」の年のようです。
微笑んでいる石仏を見るのは初めてです。(写真左)
昨年は未舗装でしたが、、、
登山口の駐車スペース(管理用)まで舗装されていました。
「天狗の足跡」は何処かなあ~
鎌倉岳山頂と遊歩道の分岐まで来ました。案内板を見ると遊歩道の一部が通行禁止になっていました。
本日の行程は遊歩道を左回りにぐるりっぺし、ここまで戻り、山頂をめざすことにしました。
今年の2月13日に発生した福島県沖地震で壊れたのかなあ~
先行の女性グループに出会いました。分岐右手の遊歩道の先が通行禁止になっているとのこと。
一つ目のピークの階段を上ると「賽の河原」です。
古殿町上松川地区に住む女性たち(講)が地域の安寧、家内安全、安産などを願い石仏を立てたのでしょう。
江戸時代中期も疫病が流行ったことでしょうから、、、
現代であれば新型コロナウイルス感染の終息を願ったに違いありません。
寛政12年は西暦1800年、十干十二支は「庚申」とあります。庚申は60年に一度だけ巡って来ます。
この年だけ特別に女性の富士登山が許され、富士山をめざす女性で賑わったそうです。
1872年(明治5年)以降、女性禁制は正式に撤廃されました。
次回からは石仏の向き(顔の方位)を確認します。
ここで一句詠んでみました。【いにしえの 道を辿りて 垣間見る】
賽の河原から蓬田岳を望む。
鎌倉岳の紅葉もいいですねぇ~
一つ目のピークを下り、二つ目のピークをめざします。
滑らないように石ノミで格子状に彫られていました。
遊歩道を確保するため、しっかりと篠竹が刈り込まれていました。駐車場にいたオジさん達に感謝です。
東屋の脇に立つ巨木はヤマザクラです。東屋でコーヒータイムにしました。
食塩水に浸けられた「リンゴ」をいただき、、、塩気が効いて美味しゅうございました。
0.5%の塩分濃度の食塩水に約1分漬けた後、ラップに包んで空気に触れなくすると約半日、変色しないそうです。
鎌倉岳への登山道は3コースあります。
今回は大作登山口から登りましたが、他に荷市場登山口・西渡登山口からの登山道があります。
真っ直ぐ降りると荷市場登山口に行きます。左折して鎌倉岳山頂直下に戻ります。
何んの巨木かなあ~
ここの篠竹も綺麗に刈り払いされていました。安全に歩くことが出来、ありがとうございます。
「振り向き巌」です。
「妻恋ケヤキ」です。
「天狗洞」です。洞は天狗が入れそうにもない小さな穴でした。
結構な急登ですねぇ~
イワウチワの群生地です。来年の開花時期に来ます。盗掘は絶対しないでください。
何んの木だろう。巨木を見上げる。
「天狗の屛風岩」です。
唯一の危険個所かなあ~、足元を確認してゆっくり歩けば大丈夫です。
「観音巌」です。観音さまを描いた線刻は見当たりませんでした。
1スパンにひとりづつ掴って降りましょう。
「鎌倉岳の太郎さん」です。樹木の直径×3≒樹齢だそうです。(地上からの測定点は不明)
カヅラの巨木です。
ケヤキの巨木です。 山爺の祖父が生まれた時、曾祖父が記念にケヤキを植えました。
こどもの頃ですが、、、ケヤキの胴回りは約2mあり、夏休みになるとアブラゼミが鳴き、セミ獲りをしました。
「夫婦ケヤキ」です。ケヤキの巨木が寄り添っています。ケヤキマンションに住人はいませんでした。
「修験の森」は巨木に覆われていました。
「ネジキ」です。
通行禁止区間にトラロープが張られていました。駒形神社~鎌倉岳山頂へは行けません。
山頂直下まで戻ります。
遊歩道で出会ったおじいちゃんとお孫さんにまた会いました。山椒の木で作った杖、いいですねぇ~
山頂までのコースタイムは約3分ですが、、、急登です。
標高669.1mの鎌倉岳山頂です。四等三角点の山です。
眼下に古殿町が見えます。あの赤い屋根が古殿八幡神社かなあ~ (写真右端中央)
舗装道が「ふれあいの小径」と思っていましたが、脇に踏み跡がありました。イワウチワの開花に歩いてみましょう。
スギ林の中をオレンジ色のヤマモミジが照らしています。
大作登山口駐車場内にある鎌倉岳の名水「長寿の強清水」です。
富士登山高齢者日本一になった五十嵐貞一翁も愛飲しました。
山爺は東日本大震災以降、湧水が気になり始めました。水質検査証を掲示しているところもありますが、、、
下山後は石川町母畑温泉地内、県道40号線沿いにある「蕎麦美人」で昼食を摂りました。
「かき揚げ天ざる」を注文、蕎麦もさることながら、かき揚げのサクサク感がいいですねぇ~
オシャレな佇まいで食する、何度来てもいいですねぇ~
昼食後、蕎麦美人の近くにある「高蔵内源泉」で汗を流しました。(入浴料¥500円)
薫
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最近の「山の記録」を見ると里山が多くなりました。山楽会は休会、登山愛好会はコロナ禍のため活動中止。
山に関するイベントも活動中止の状況にあります。そんなこんなの中、鎌倉岳に登りました。
鎌倉岳は標高700mに満たない低山ですが、北東斜面の「修験の森」はケヤキやブナの巨木がいっぱいです。
また、春になるとヤマザクラやイワウチワなど咲き誇り、鎌倉岳も微笑むことでしょう。
福島県の新型コロナウイルス感染者数は減少しています。(第5波ゼロ更新中)
普段の生活も近くなるといいですねぇ~