鉄の展示館


キハ11形は、主に寒地向けに製造されたトイレ付き両運転台車で、1955年から1957年にかけて74両が製造された。このうち48016~48026の11両は、北海道向けに耐寒耐雪設備が強化されており、1957年の改番の際は100番台(101~111)に区分された。北海道地区配置車については、専用車として耐寒耐雪性能を向上したキハ12形が製造されたことから、後に他地区に転用されている。定員は、88人(座席74人、立席14人)である。

形式間改造としては、1965年度に2両、1968年に1両の計3両がキユニ11形に改造されている。老朽廃車は1975年から始まり、1980年までに全車が除籍された。私鉄へは、津軽鉄道へ2両、茨城交通へ3両が譲渡されている。特に茨城交通に譲渡された3両は20世紀の終わりまで揃って使用され、そのうち1両[14]は映画「鉄道員」撮影用に解体、1両[15]は廃車後、原番号に戻された上で佐久間レールパークに展示、残る1両[16]については21世紀に入っても車籍を保って営業運転に充てられ続けた。この車両は2007年10月14日に開館した鉄道博物館に展示されている。津軽鉄道に譲渡された2両のうち1両は廃車後解体された。もう1両は、2006年12月まで津軽中里駅側線に保管されていたが、2007年1月現在解体中である。

・キハ11 25は郡山総合車両センターでお色直しされ、鉄道博物館に展示しています。